うちのレシピ:「豚のばら肉のダージリンセカンドフラッシュ煮の照り焼き。甘藍の塩昆布と胡麻油和え、白葱添え。」
美味しかったので名前を省略する気になれず長くなりました。豚ばら肉ブロックがある場合に、いつも角煮というのも面白く無いので紅茶豚のレシピ(参考1)を少しアレンジしてみる事にしました。
材料
この分量で、おかずとしてなら2食分か3食分になる程度を作れます。
- 豚のばら肉のブロック(かたまり) 500g 程度
- 紅茶 8g 程度(鍋の直径と肉の大きさによる水量の加減、茶葉の種類や仕上がりの好みによって調整)
- 水 4L 程度(鍋の直径と肉の大きさに合わせてしっかり浸かる程度)
- 醤油 大匙2
- 味醂 大匙2
- 砂糖 大匙2
- 穀物酢 大匙2
- 白葱 お好み量
- 甘藍 1/4個
- 塩昆布 甘藍の重量の凡そ3wt%程度
- 胡麻油
今回は紅茶葉にルピシアのダージリンセカンドフラッシュプレミアム(参考2)を使いました。今回のレシピでは最終的に照り焼きに仕上がる事もあるので、ボディーのしっかりした、フレーバーも力強く、美味しい紅茶が合うと思います。とはいえ、茶園指定のダージリン茶を使うのは用途的に、また2017年のダージリン事情からも勿体無いので美味しさが確実でお手頃なルピシアのブレンドを使いました😃
醤油、味醂、砂糖、穀物酢の4つはテリヤキソース。白葱はトッピング。甘藍、塩昆布、胡麻油は下敷きにする付け合せ用です。
調理
- 豚のばら肉のブロックとティーバッグ(だしバッグでもなんでもその手のもの)へ入れた紅茶葉を鍋へ入れ、十分に浸かる水を加えて煮込みます。沸騰してからは弱火で30分くらい煮続けましょう。脂や灰汁が増えなくなる程度が目安です。煮豚と紅茶の両方の都合から圧力鍋を使うと美味しくできないので素直に煮ます。
- (1)の煮込みと並行して、醤油、味醂、砂糖、穀物酢を混ぜ合わせて加熱の準備を整えておきます。今回はアラジンのグリルで加熱しましたが、電磁波調理器を使っても、煮立たせられれば何でも構いません。
- (2)の準備が出来たら、甘藍、塩昆布、胡麻油を適当な袋へ入れて混ぜ合わせ、冷蔵庫へ入れておきましょう。
- (3)が出来たら、白葱を刻んでおきましょう。
- (1)の煮上がりを見て、(2)で準備したテリヤキソースの材料を加熱します。
- (5)と並行して、(1)から肉を取り出し、厚さ5mmから10mm程度を目安に切り、フライパンへ並べます。
- (6)へ(5)で加熱し煮立たせたテリヤキソースを半量から2/3量程度を掛けて弱火でフライパンを加熱しながら、肉を返しながら、絡めます。
- テリヤキソースがよく絡み粘度が高まったら残りのテリヤキソースも掛けて同様に絡めます。
- (3)を取り出し皿へ下敷きとなるように盛り付けます。
- (8)を(9)の上へテリヤキソースを両面に絡めながら盛り付けます。(上手く絡められればフライパンにソースはほとんど残りません。)
- 白葱を(10)の上へ盛り付けます。
豚肉がほんのり温かいうちに食べます。調理から食事まで時間が開いてしまう場合は保温しておくか、肉を軽く温めてから盛り付けます。
参考
台湾のお菓子、フィリピン(新疆?)のお菓子
台湾へ出張した友人が梨山茶とお菓子を贈ってくれました。ごちそうさまです😋 お茶の話はティーブレイクブログ(参考8)の方でまた後ほど。
台湾のお土産
明新食品企業股份有限公司("Min Sin"をロゴに展開する台湾の菓子メーカー。社名を日本語に意訳すると明新食品株式会社。参考4)の「夏威夷豆塔」(参考5)、「雪花餅」、「牛軋糖」(参考6)です。
夏威夷豆塔(しゃーうぇいいーどーたー)はビスケット生地に蔓越莓(まんゆぇーめい; クランベリー)と用夏威夷豆(よんしゃーうぇーいーどー; マカダミアナッツ)を乗せた濃厚な奶香(ないしゃん; 牛乳の香り)の焼き菓子。パッケージを開けると"奶香"がふわーっと広がります。ビスケット生地にはカスタードなどは乗せずに直接マカダミアナッツとクランベリーが詰められ、まさに"塔"の様に積み重ねられているお菓子です😋
雪花餅はクランベリーやメロンの種などを練り込みバターとクリーム入りの生地でサクサクに焼いたお菓子😋
牛軋糖(にうがーたん)はフランスのお菓子 “nougat” (ぬーがあ; 日本語カタカナ語では一般に「ヌガー」。参考7)で、どうやら近年台湾で流行しているらしい。今回は杏仁(しんれん; アーモンド)、芋頭(ゆーとう; 里芋)、蔓越苺(まんゆぇーめい; クランベリー)、地瓜(でぃーぐあー; 薩摩芋)、花生(ふあーしぇん; 落花生)の5つのフレーバーの詰め合わせ😋
フィリピンのお土産(実は新疆?)
台湾のお菓子のついで、おまけとして詰めてくれたお菓子。フィリピン土産ってペンで買いてあったんだけど、新疆(ウイグル)の書き間違えかも😃
乌鲁木齐沙漠玉珠果业有限公司(簡体字; 日本語では烏魯木斉沙漠玉珠果業有限公司。意訳すると"ウルムチ砂漠果物会社"。参考1)の「沙漠玉珠玫瑰紫葡萄干」(黒酸塊で作った干し葡萄。参考2)と「红枣夹核桃」(日本語では紅棗夾核桃。干した棗に胡桃を入れたお菓子。)です。
黒酸塊(くろすぐり; 参考3)はフランス語ではカシス。お酒のカクテルが好きな人はカシスの方が通じやすいかも。そのレーズンの味はふだんよく食べる葡萄のレーズンととてもよく似ていて、風味が少し違うような、違わないような。苦味などは無いので日本で一般的に手に入る葡萄のレーズンと同様に食べられます😋
棗と胡桃のお菓子は類似品も無く日本では入手困難😃 お菓子の前の段階、棗が一般的な食材として流通していないので日本ではなかなか珍しいアイテムです。パッケージに “Unique Tasty” と書かれていますが意表を突いた変わった風味という事はなく万人受けしそうな優しく美味しいお菓子です。香りは乾いたフルーティーさとウッディーさが混じったほのかなもの。棗は柔らかく心地よいもそもそ感、胡桃は日本でもお馴染みの胡桃です。お茶請けにとても良い😋
参考
松倉農産物生産加工所の「いぶりがっこ」
秋田の大仙の松倉農産物生産加工所(参考1)が加工した秋田名物の「いぶりがっこ」(たくあんの燻製、いぶり漬けの1種)です(参考2)。
売り場では通常版と"濃く"燻した版があり、今回は濃い版を購入しました。濃い版でも燻煙の荒さは無く優しく程よい風味が漂います。味も濃すぎず薄すぎず、実に良い塩梅。とても美味しいいぶりがっこです😃
日本の煎茶や焙じ茶とお漬物、ご飯とお漬物、酒の肴のお漬物、幅広い用途にしっくりとくる扱いやすいお漬物、いぶりがっこです。これまでに食べたいぶりがっこの中では私にとっては最良の製品です。
原材料は「いぶし大根、つけ原材料(米糠、砂糖、食塩)」。いわゆる無添加ものです。東北の、秋田の、"らしい"本来の味の1つを楽しめます。これは善いいぶりがっこです😋
全国の物産展などでの対面販売が中心のようで入手性にはやや難があるかもしれませんが、見かけたら10本くらいまとめ買いしておきたいですね。実物の賞味期限はもちろん確認すべきですが、ほんもののいぶりがっこは1年単位で考えれば現在の食味に合わせた製品でもさすがに賞味期限は余裕をもって長い事も嬉しいですね。
生産者情報
- 松倉農産物生産加工所
- 秋田県大仙市松倉大字大川原126
- 佐々木 肇
- TEL: 0187-66-1924, FAX: 0187-66-1961
参考
味遊たくみやの海鮮生珍味、海鮮漬け
“味遊たくみや"は札幌市西区にある海鮮生珍味、海鮮漬けを製造販売する"拓味食研"社のブランド。中央区にも「きたキッチン」の出張販売で売り子さんの対面販売に遭遇する事もあります😃
↓「にしん酢漬」。北海道民にはお馴染みの"鰊漬け"です。加工の丁寧な大きく綺麗なにしんの身がごろごろ、小さなつぶつぶはししゃもの卵、千切りの生姜、緑のせり、透明のひょろっとした物体はフカヒレに見立てたアルギン酸の海藻サラダ的なもの。原料に保存料やソルビトールを使用しているところが少々難ですが、見た目にも味としても美味しいです。
↓「いか明太」。原料のいかの鮮度が良いようでプリプリとし、やや多めに絡まる明太もご飯のお供にちょうどよいやや塩辛めの良い塩梅で楽しめます。つぶつぶはししゃもの卵、たらこ、南蛮を和えてあります。他に原料に増粘多糖類とタール色素(赤102号)を使用しているところはとても残念ですが味はなかなか良いです。
↓「北海たこわさび」。やや刺激が強めにピリリと来るたこわさもたこの食感も良く美味しいです。蛋白質加水分解物、ソルビット、増粘多糖類など使われているところは残念。
↓「ほたて」。オンラインでは販売されていない対面販売アイテム。ほたての海鮮漬けは他社製品でもあまり見かけないのでその意味でも珍しい珍味かも。程よく味付けされていて美味しいです。たぶん増粘多糖類、ソルビットなど添加物が使われていそうなところは残念(原材料表示が無いため詳細は不明)。
味遊たくみやブランドの海鮮製品は何れも鮮度の良い主原料とバランスの良い調味で美味しいです。札幌市内では私の知る限りではいちばんに美味しい海鮮生珍味、海鮮漬けのブランドと思います。保冷できれば数日もちますし、冷凍も可能なのでお土産にも良いかもしれません。ただ、添加物については、特にタール色素の使用が残念なところです(ソルビトールは保水性、増粘多糖類は旨味を絡めるとろみとして食味上有用なので一概に添加物だから悪いとは言えません。蛋白質加水分解物はいわゆる旨味調味料の小難しい言い方のようなものです)。
参考
畠山製麺の「音威子府そば」
(※ご注意:この記事では少なくとも"畠山製麺の袋入りの音威子府そば"はどうもよろしくないという評価に至ります。ネガティブ評価記事を見たくない、音威子府そばの悲しい記事は読みたくないというかたは閲覧されない事をおすすめします。)
北海道、音威子府の駅そば「常盤軒」のそばとして有名な「音威子府そば」、現在は畠山製麺が生蕎麥を製麺し、元祖となった常盤軒でもそれを使っているそう(参考1、参考2)。
札幌の「きたキッチン」でも袋入りタイプの生蕎麥を購入できるので、これをもりそばで、つゆは上野藪、薬味に白葱とカメヤのわさびで半分を、それからもう半分は越前風のなめこおろし蕎麦として頂きました。
感想としては残念ながら小麦粉の匂いが殆どで、蕎麦殻由来の風味がまあまあ練り込まれてはいる、そんなようなものでした。純粋に蕎麦として評価してしまうとほとんど小麦粉の残念な三流品です。蕎麦殻まで巻き込んで黒くなっているわりに麺の滑らかさと弾力も強い。
蕎麦殻で特徴を出した変わり蕎麦とするために蕎麦である事を捨ててしまったのか、あるいは常盤軒から製造を事実上引き継いだ畠山製麺の袋麺が素人観光客向けにいいかげんな作りをしているのか。何れにせよ、蕎麦好きとしては期待を裏切られる蕎麦"殻"のフレーバーがする小麦麺のように感じられます。
パッケージの原材料の表示は「小麦粉、蕎麦粉、食塩、かんすい、プロピレングリコール」。さもあらん。
まだ、「常盤軒」で三代目が蕎麦を打っていた頃はさすがにこんないい加減な蕎麦ではなかったと思います。少なくとも畠山製麺の袋入りタイプのこれを食べた方、特に蕎麦好きは蕎麦殻の癖がどうとか以前の問題でリピートする事は無い残念なものに思えます。せめて現地でしか購入できないという紙巻きタイプはまともな作りの蕎麦であって欲しい、そう思います。
駅そばに"A級グルメ"を期待しては酷なところではありますが、"日本一美味しい駅そば"とまで言われたはずの音威子府そば、少なくとも畠山製麺の袋入りタイプに期待すると悲しい思い気持ちになるかもしれません。"B級グルメ"の"変わり種枠"だと思えばこれでもまあそんなものか、と言ったところでしょうが、それでいいのかな、畠山製麺、音威子府そば。そんなような残念な想いが強いです。
だそく
食の嗜好はひとそれぞれ、私はもしこの袋入りの畠山製麺の音威子府そばを美味しい蕎麦だと評価する方がいてもその方にとってはそのようにお感じになられたのでしょうと思うだけの事です。私にはこのように感じられ残念だったと、個人の食のブログに感想を記録しただけの事です。もちろん記事に客観的な誤りがあれば訂正しますが、食味、嗜好、それによる個人の感想や評価については意見の異なる方と議論する気はありませんし、感じ方の違う方があってもその方にとってはそう感じられたのでしょうと思うだけのことです。食の感じ方は人それぞれの事です。
参考
チーズ: Fromager d'Affinois Ail & Fines Herbes (フロマージュ・ダフィノワ・アイユ・エ・フィンゼ・ェフブ)
“Fromager d'Affinois Ail & Fines Herbes” (フロマージュ・ダフィノワ・アイユ・エ・フィンゼ・ェフブ;フランス語の発音都合 Fines-Herbes は繋がったりやや複雑なのでカタカナ転音は参考程度に)は、以前書いた “Fromager d'Affinois Blue” と同じフランスの “Fromagerie Guilloteau” 社の作る “Fromager d'Affinois” シリーズのチーズの1つです(参考1、参考2)。
ベースとなるチーズのは “Fromager d'Affinois Blue” と同様にブリーに似つつ限外濾過のダブルクリームの濃厚な原料を白黴で醸した “Fromager d'Affinois” シリーズに共通の作りに(参考2)、 “Ali"(=大蒜)と "Fines Herbes"(=微塵にしたハーブ)を内部に混ぜ込み、さらに表皮にも散らした外皮の見た目にも特徴的なチーズに仕上げたバリエーションが "Fromager d'Affinois Ali & Fines Herbes” です😃
大蒜とフランス風のハーブが濃厚なフロマージュダフィノワの白黴に醸されたミルクの風味に優しく包まれて漂う美味しいチーズです😋 そのままつまんでも軽いおつまみとして、日本酒や軽めの白ワインと頂いても、バゲットに乗せても美味しいです。
だそく:ハーブ(エルブ)
冒頭から “Herbes” を「ェフブ」と音写しましたが、カタカナ語としてのハーブのフランス語は一般には「エルブ」という事になっています。調味料、便利なミックスハーブとして「エルブ・ド・プロヴァンス」なら聞いたことがあるという方も日本でも多くなっていると思います。その「エルブ」(フランス語の日本語でのカタカナ表記)=「ハーブ」(英語の日本語でのカタカナ表記)です。
さて、「エルブ・ド・プロヴァンス」はフランスの南東部の「プロバンス地方のハーブ」です。プロヴァンス地方の有名な都市はマルセイユ、ニーム、カンヌなど(参考3、参考4)。今回の記事のチーズを製造する Fromagerie Guilloteau 社もフランスの南東部よりにありますが、プロヴァンス地方よりはやや北、イタリアの北部の都市ミラノと同じくらいの緯度、フランスの有名な都市ではリヨンよりやや南側にあります。
具体的な配合まではわかりませんが、 “Fromager d'Affinois Ail & Fines Herbes” に使われているハーブもおおよそエルブ・ド・プロヴァンスでも定番で配合されるタイム、バジル、サボリー、・・・あたりが使われているような気がします。
参考
チーズ:Fromager des clarines (フロマージュ デ クリラリーヌ)
Fromager des clarines (フロマージュ デ クリラリーヌ)はフランスのフランシュコンテ地方で作られる白黴で熟成する牛乳のチーズです(参考1、参考2)。フランシュコンテはフランスの東、スイスと隣接する地域で、ここでは様々なチーズが作られ、最も有名なチーズはおそらくハードチーズの"コンテ"でしょう(参考3)。
入れ物はフランスの白黴チーズによくある薄い木製の簡素なもの。
Fromager des clarines には熟成により白黴のついた外皮が作られています。
外皮の中はとろりとしています😃
一般的な食べ方は “モンドール” と似た具合で、上面の外皮を取り除き、パンやクラッカーに乗せてそのままお口へ。優しくクリーミーに白黴で熟成された風味が広がりとても美味しいです😋
Fromager des clarines の外皮は白ワインを加えて軽く加熱してマイルドにして今夜のパスタソースの材料になります😃
今回はやや若めで開封してみましたが、もう2週間くらい熟成させるとテクスチャーが「もったり」から「とろとろ」に変化するかな。さらに2週間くらい熟成させると刺激臭がきつくなるので玄人向けになるけれど、旨味は増して使い方次第、になりそうです。
特に、フランス風、スイス風の食べ物が好きな方にはおすすめの美味しい白黴チーズです😋