北海道産の「ほやの塩辛」
札幌市中央卸売市場の玉吉近藤水産株式会社が製造している「ほやの塩辛」。久しぶりに通りかかった円山の丸亀でイカの塩辛でも買って帰ろうかと思ったところ、「礼文産」との表示付きで置いてあったのがこのほやの塩辛。「ほやの塩辛」と言えば商業的には宮城でしか作っていないものと思っていましたので少し嬉しい驚き。
冷凍で販売されていたので、購入後に冷蔵庫に2日置いて冷蔵状態へ解凍して食べました😋
塩辛ではありますが、塩は甘く風味付け程度に使われているだけです。塩辛というよりは、比較的小さめの一口サイズに切りそろえられたほやの刺し身を食べる感覚の方が近いです。生臭さはまったく無く、調味料と塩で味付けされた美味しいほやの工夫お刺身、のような具合です。
ソルビットを添加してほやの水分を保持するよう工夫している事もあってか、ほやの食感は北海道産のアカホヤの加工品にしては良く保たれていて、また美味しいほやをほや水付きで食べた後の妙な口の中の甘味も再現できている点は面白いですね。(ソルビット自体も甘味料ですが、原材料表示から推量すると添加量は恐らくそれ由来の甘味を並の舌では強く感じられるほどではないでしょう)
おまけ:硬い瓶の蓋の開け方
このほやの塩辛も"硬い瓶の蓋"でした。素手でもシリコーンの手袋をしても瓶の蓋が開かない。他にも輸入物のピクルスの瓶の蓋などは並の手の力では開かないものが多いです。
そんな時は、蓋の縁を斜め45度ほどから適当なとても硬い何かで、蓋の縁が軽く凹む程度にコンコンと叩いてあげます。1箇所だけでなく、適当に叩いて凹ませて回ります。
すると、蓋はもう非常に緩んでいて、すぐにでも開く状態になっています。"適当なとても硬い何か"は金属製の包丁の背中側や、ステンレス製でグリップタイプのナッツクラッシャーの金属部分、叩いても変形しない、あるいは少々変形しても問題のないアイテムを使うと良いです。
チーズ: コンテ エクストラ AOC ( Comté Extra AOC )
フランス産のチーズ、コンテエクストラ( Comté Extra )。通常の12ヶ月間熟成のコンテももちろん美味しいところ、コンテエクストラは熟成期間を24ヶ月間としたプレミアムなチーズの1つです。いまのところ、私がこの世界で2番目に好きなチーズです😋
コンテエクストラをそのまま食べる場合には、極めて薄切りにして食べると美味しさを最大限に感じやすいと思います。厚さ1mm以下を目標に削ぐように切ります。上下の"チーズの皮"に近い辺りを薄く切ると自然にキレイな波模様が出ます。私は中心部よりその辺りが好き😍
チーズ独特の強い旨味が熟成された香りとともに深く広がり、まろやかな余韻が長く続く美味しいチーズです。それとたまにしゃりしゃりの食感も。エクストラはレーズンの風味にもまったく負けず、一緒に食べても相乗効果的な美味しさを感じられおすすめです。
薀蓄
薄切りにしてもしっかりと感じられるしゃりしゃりとした食感の小さなスポットは長期間の熟成で旨味成分(アミノ酸)が結晶化した部分です。本物のイタリア産のパルミジャーノ・レッジャーノでもブロックで購入すると発見できます。一般的にはハードチーズでは良いチーズの1つの指標です。その部分だけを集めて食べたら美味しいかはさておき、りんごの蜜入りのようなものです。
だそく
私がこの世界で1番目に好きなチーズはスイス産のスプリンツ( Sbrinz )です😍 でも、なかなかチーズ専門店でも入荷していない事が多いです。3番目はミモレット( Mimolette )、こちらはコンテと同じくらい、近年は熟成品の入手性も含めて日本でも調達しやすくなりました。
参考
函館カールレイモンのサラミ
熟成された酸味は軽やか、舌の上で溶ける脂、強めに利いているはずの塩気も調和の取れたシンプルな香辛料と酸味により程よく感じられ、肉の旨味も強く感じられる。
たいへんに美味しい😋
そのまま食べる場合は厚み 0.5 mm から 1.0 mm 程度にすると単体で口に入れた時の風味のバランスが崩れずおすすめ。バゲットに白黴チーズとこのサラミを乗せて軽く炙って食べるような場合は少し厚めの 2mm を1枚乗せる感じでも良さそう。
札幌では札幌駅と繋がる大丸の地下1階ほっぺタウンの直営店でいつでも購入できます😋
参考
チーズ: Fromager d'Affinois Bleu(ふろまーじゅだふぃのわぶるぅ)
濃厚な白黴タイプに青黴を挿したチーズ。
口溶けが良く非常になめらかでとろける食感で、強い刺激も無く、上手に白黴タイプと青黴の旨味をいいとこ取りしている印象。若干塩辛さが強めなものの多くの青黴タイプのチーズほどではなく、それほどきつくはないのでそのまま食べても美味しいです。もちろん、バゲットに乗せて少し炙っても美味しいです。
薀蓄
Fromager d'Affinois Bleu はフランスの Fromagerie Guilloteau 社が作るチーズ。牛乳を低温殺菌した後で限外濾過によりダブルクリームへ濃縮する事で2週間の早さでチーズが完成する。(外観の似た同じくフランスの Brie は限外濾過を行わず、チーズの完成までに8週間を必要とする。) 製造されるチーズ1塊の単位は 2 kg。
Fromagerie Guilloteau 社が造る Fromager d'Affinois シリーズのチーズは他に、 Ali & Fines Herbes, Brebicet, Campagnier, Double Crème, Florette, Lèger, Poivre, Truffes など多彩なバリエーションがあり、さらにその他にも Bûche d'Affinois, Mini Pavé d'Affinois, Pavé d'Affinois などの派生シリーズや Saint Angel などのチーズを製造している。
参考
バルナバハムの生サラミ
生サラミらしいねっとりとした肉感、乳酸発酵で醸される軽やかな酸味、脂もくどく感じる事は無く、スパイスもマイルドで食べやすい。 やや塩気が目立ち熟成感が足りないかな、と思うところはあるけれど、美味しい(´﹃`)
参考
アラジンでムール貝のワイン蒸し、追いパスタ
材料
1人前分。
- 白ワイン蒸し
- 追いパスタ
- 白ワイン蒸しの汁(食べた残り汁) 全量
- パスタ 100 g
- お好みのスパイス お好み量 (今回はフェヌグリークとカルダモン)
- 塩(パスタ調味用) お好み量
- 胡椒(パスタ調味用) お好み量
調理
- ムール貝の下拵え
- 貝殻の汚れを除去。方法はお好みで↓
- 貝殻そのものを使ってワイルドに貝殻を処理する(参考2のベルギー観光局ワロン地方のレシピを参照)
- 亀の子たわしなどでごしごし取る(白い付着物を除去したい場合は亀の子たわしでは不足なので方法cへ)
- 包丁で削ぎ落とす(表面のカンザシゴカイ類の付着物など気になる場合)
- 足糸を除去(貝殻から出ている束になった糸状の器官、俗に言うヒゲ)
- 蝶番の付け根の方へ引っ張って除去
- 包丁で削ぐように押さえ引いて除去
- (a),(b)で綺麗に取れず貝殻の中に残る部分が生じても毒になるわけではないので、食べる時に貝を開いて、ついているようなら取ればよい
- 軽く濯いで、3%食塩水に浸しておく(10分以上)
- 笊へ揚げて水切りしておく(ここで濯いでしまった場合は酒蒸しの調理工程で食塩を軽くひとつまみ程度散らすとよい)
- 貝殻の汚れを除去。方法はお好みで↓
- 白ワイン蒸し
- 玉葱と大蒜の調理
- 玉葱を食べやすい大きさのざく切りにする
- 大蒜を潰してみじん切りにする
- グリルプレートでオリーブ油、バターを玉葱と大蒜に絡める
- アラジンオーブンへグリルプレートを蓋なしで入れ、150℃、20分
- お好みの香草を火の通った玉葱と大蒜の上に散らす
- 下拵えしたムール貝を上に並べる
- 白ワインと水を加える
- アラジンオーブンへグリルプレートに蓋をして入れ、280℃、10分
- できあがった白ワイン蒸しを食べる
- よほど鮮度が悪くなければ貝殻は開いているので、蝶番を外す
- 身を食べる
- 貝柱が貝殻内側についたままになっていれば削いで食べる
- 汁をすすりたければ貝殻で掬える(汁をすすりすぎるとパスタソースを作れなくなるので程々に)
- バゲットなどあれば吸わせて食べても美味しい(食べ過ぎると汁も無くなりパスタも入らなくなるので程々に)
- 使い捨ての食品対応の手袋をして手で食べると楽(参考3)
- 玉葱と大蒜の調理
- パスタ
- 鍋でパスタを堅めに茹でる(この段階ではそのまま食べたら堅くて美味しくない程度)
- 鍋からパスタを揚げて笊などにいれておく(酒蒸しの汁が多い場合は緩まないように一旦冷水で締めておくとよい)
- 鍋へ酒蒸しの汁を入れて煮詰める
- お好みのスパイスと塩と胡椒を加えて味を整える
- 鍋へパスタを戻して仕上げの茹で加減を調整しながら汁ソースと絡める
絵で見る調理工程
おまけ: ワインを開けた後のコルク栓の再利用方法
- コルク栓の下側から上側へコルク栓の高さの2/3ほど包丁で切れ込みを入れます。上側は浅く、下側はコルク栓の中心あたりまで。
- 上側は先の切れ込みと同じ位置、下側は5mm程度ずらした位置へ向けて2つ目の切れ込みを入れます。
- 切れ込みで囲まれて切り取られた部分を外します。
- 切れ込み部分を閉じる様にコルク栓の下側を窄めてワインボトルの口へ入れ、切れ込みの少し上まで口へ収まる様に上から押し込みます。
一度抜いたコルク栓は、特に差し込み(ねじ込み)式のコルク抜きを使って抜いた場合脆くなったり、特殊な形状だったり、材質が包丁で加工し難いものもあります。無理そうな時は諦めてサランラップでも筒状にして詰めましょう。また、この方法では元通りの密栓性能は失われていますから、念のため、ワインボトルは横倒しせず縦置きで冷蔵庫へ保存するなどに留めるとよいでしょう。
参考
アラジンオーブンとミトンの耐熱温度と豚のばら肉の生姜焼き
豚のばら肉の生姜焼き
ミトンの話だけ書くのもブログのコンセプト的にどうかと思いましたので、今晩アラジンオーブンと新調したミトンを使って調理した「豚のばら肉の生姜焼き」を紹介。
レシピはお好みの生姜焼き用に垂れ漬けした豚のばら肉を蓋付きのグリルプレートへ入れ、アラジンオーブンに放り込み、280℃、6分(生肉で厚み5mmくらいの場合)。それだけです^^
ミトン
左側の茶色のミトンがアラジンオーブン用に新調したもので、耐熱温度300℃と謳われていたもの、右側の橙色のミトンが石窯ドームしか無かった頃に使っていたミトンで、耐熱温度220℃と謳われていたものです。
大昔は一般家庭用の鍋つかみとして使われるミトンと言えば分厚い布でキルティング加工されたそれを思い浮かべたものです。近年は耐熱性が高く汚さずに使っていれば滑り防止効果も高い耐熱性のシリコーンゴムのミトンも多く見かけるようになりました。原料のメタレベルは耐熱性シリコーンゴムの方がやや高い気もしますが、量産体制が整えば布製のミトンよりも結果的に"簡単"に作れるのでしょう。
アラジンオーブンの温度設定は280℃までダイヤルがあります。小さな庫内にグリルプレートを置いて焼き調理を行う事も増えました。橙色の耐熱220℃のミトンでグリルプレートを扱う場合、うっかり調理直後に触れてしまうと火傷をしかねません(それもゴムが溶けて皮膚についてしまうと大やけどになります)。
調理後、少し冷めるまで待てる調理はオーブンの扉を開けて待てば良いのですが、焼き立てを活かしたい場合には水で濡らした割り箸で器用かつ慎重に280℃で加熱されたグリルプレートを操作していましたが、さすがにこれは火傷につながる事故の危険性が高いと思い、ミトンを新調したのでした。
新調したミトンの耐熱温度は300℃、アラジンオーブンの限界性能は280℃ですから、焼け石を焼いてミトンごしに何十秒も持ち続けても恐らく「温かさ」が伝わる程度の性能を期待できます。このミトンはたいへん安価な割に耐熱性能が高く、装着性も悪くなく、両手のセットで購入できるのでアラジンオーブンのように高温調理機器をお使いになる方にはおすすめです。
手先側は耐熱性シリコーンゴムの外見ですが、内側は全体が布で覆われていて、その上で表面側に耐熱性シリコーンゴムが一体となるように作られています。この構造は手の出し入れにも触りが滑らかで優しい事も嬉しいポイントです。
ちなみに、橙色のミトンの方も多くの調理で使って来ましたが、表面の凸凹の凸の部分が指先付近で微妙に隙間のある構造で、そのあたりで少々ひやりとする事がありました。新調したミトンではそもそも凸凹というほど目立った構造は無く、全体に耐熱性が高く安心して使えています。橙色のミトンに付属していたおまけのトングの方はとても便利で、ゆで卵をつかみ出して冷水へ入れたり、レトルト食品を鍋で温めた後に掴み出したり、使用モードと収納モードの切り替えも楽で大きさもあり重宝しています。